久山 薫/うつ病からの回復

【私にもできた】うつ病 克服の記録

うつ病で再就職は難しい?そんなことはない!就労移行支援サービスがあなたの可能性を拓く

うつ病で退職した場合、再就職は大きな課題です。私も、辞める前に一般の転職活動をして、何社もお断りメールを受け取り、辞めたくても辞められない状況がありました。そんな私が会社を辞められたのは、就労移行支援サービスの存在があります。
就労移行支援サービスを利用すること、傷病手当金は退職後も支給されること、この 2点を知って退職することを決断できました。
うつ病で悩んでいるあなたの選択肢の一つを提案できれば幸いです。

就労移行支援サービスとは

障害のある方の社会参加をサポートする、国の支援制度で障害者総合支援法という法律に基づいています。
就労移行支援は、障害者総合支援法に基づく就労支援サービスのひとつです。
一般企業への就職を目指す障害のある方(65歳未満)を対象に就職に必要な知識やスキル向上のためのサポートをおこないます。
体力に心配のある方は、週に 1日から通所を始めることができます。自分のペースで続けられる環境です。

数がたくさんある就労移行支援サービス

ミラトレ:https://mirai-training.jp/
LITALICOワークス:https://works.litalico.jp/
ココルポート:https://www.cocorport.co.jp/
ウェルビー:https://www.welbe.co.jp/

他にもたくさんあります。上記は一例です。
私は、LITALICOワークスを利用しています。
就労支援サービスの開始は複雑なので、見学や体験のときに利用方法を教えてもらってください。

見学、体験をしてから決めましょう

就労移行支援サービスは、たくさんあります。必ず、見学や体験をしてから、通う場所を決めましょう。
交通費もお給料もでないので、まずは、家の近所から探して見学を申し込んでください。交通費がでないので、徒歩、自転車で通える範囲を検討しましょう。
見学するときのポイントは、すでに利用している人たちの表情を見てみましょう。前向きになって明るい表情をしているか、うつうつとしてて暗い表情をしているか、自身の目で確認してください。あと、事務所の明るさが明るいほうが、気分も明るくなるので、その点も自身の目でチェックしてください。

就労移行支援を利用するメリット

自分だけがうつ病じゃないことを実感できる:会社員時代には、うつ病になるのは私みたいな弱い人間だけなのかな? と自分を責めていました。けれども、就労移行支援サービスに通ってからは考え方が変わりました。他にもうつ病で悩んでいる仲間がいることを知り、孤独感を解消することができました。
他人とコミュニケーションができる:会社を長期に休んだり、退職したりすると、人と会うことが減ります。グループワークや支援者との面談でコミュニケーションする機会があります。
自己理解が深まる:支援者の方と一緒になって、自分の障害特性と向き合います。応募企業に障害の説明をするからです。自分はどんな障害を持っていて、どんな環境で症状がでてしまうのか? どんな配慮が必要なのか? これらのことを企業に説明できるように自分の障害を知る必要があります。
履歴書・職務経歴書を添削してもらえる:履歴書・職務経歴書を添削してもらえます。特に障害についての記入欄は、支援者の方も一緒に考えてくれます。
体験実習に参加できる:これは、一般の転職活動にはない活動です。就労前に実際の職場を体験して、働く環境が自分にあっているか? 配慮事項が合っているか? 自分の得意が活かせるか? を試すことができます。
就職後も定着問題に関して相談ができる:就職後にも定着支援として、支援者の方が企業訪問してくれます。「最初の内は配慮してくれていたけれど、最近は配慮事項が無視されている」「直接指導をしてくれる人はいい人だけれど、周囲の人達とうまく馴染めない」というような相談にのってくれます。
職業訓練を受けられる:ビジネスマナーから軽作業訓練、PC訓練など、働いていくのに必要な訓練を受けることができます。私は大量のビーズの中から、指定された色を抜き出して梱包するビーズ作業訓練が好きです。

就労移行支援を利用するデメリット

交通費が出ない:交通費は自己負担です。
お給料がでない:お仕事をするわけではなく、訓練をする場所なので、お給料はでません。
利用料金がかかる:負担金が発生します。前年の収入の関係で、負担金がかからない場合もあります。詳しくは、見学のときに相談してください。
最大 2年という利用期限がある:2年以内に、体力の回復、自己理解、職場体験実習、再就職活動のやり切る必要があります。

就労支援サービスを利用するための手続き

市役所などの行政手続きが必要です。複雑で時間のかかる手続きなので、行きたい就労移行支援サービスの人に手続き方法を教えてもらってください。
市役所や病院での書類が必要になります。約 1ヶ月ぐらいの時間がかかります。

うつ病で再就職は難しい?そんなことはない!就労移行支援サービスがあなたの可能性を拓くのまとめ

就労移行支援サービスを利用すると再就職の問題はかなり小さくなります。私が通っているLITALICOワークスでは、毎月 2~3名の方々が就職を決めています。
また、障害者雇用は、一般の転職活動と違って人柄を重視してくれます。書類で選別されて落とされてしまう、ということはほとんどありません。
再就職の問題を抱えている方は、就労支援サービスの利用を検討してください。うつ病を再スタートのきっかけと考えて、一歩前に踏み出してください。