久山 薫/うつ病からの回復

【私にもできた】うつ病 克服の記録

うつ病とアルコール依存症の関係を解説

お酒は、気を大きくしてくれたり、不安を小さくしてくれたり、人と話すのを楽しくしてくれたり、効果は大きいです。しかも、即効性があり、すぐに効果を感じることができます。
けれども、うつ病の人とお酒の関係は依存性が高く、危険な関係です。
自分でコントロールして、楽しむ程度にお酒と付き合えるようにしてください。

■私もプチアルコール依存症でした

私は、うつ病の診断を受ける前、会社に行く前に一口のウィスキーを飲んで出社していた時期がありました。
朝起きると、体が重く何もできない状態で
「会社に行かなくちゃ」
という強い気持ちがありました。
そのために、お酒を一口飲むと、体が軽くなり動けるようになるのです。
もちろん、まともなことじゃないのは、自覚していました。でも、今日会社へ行くには、まずは、ウィスキーでもお酒でもなんでもいいから、体を動かせるようにしなくちゃという考えに支配されていました。
この時期は、自分が依存症だなんて全然考えていませんでした。

■お酒で体が壊れていく

毎日、晩酌をしていました。日に日に量は増えて、濃さも増えていました。
悪夢で毎晩、夜中に起きることが毎日のようにありました。今、思うとお酒が悪夢を見せていたような気がしています。
胸焼けの感覚も毎日ありました。今、思えばこれもお酒の影響です。
小さい頭痛も毎日ありました。今、振り返るとこれもお酒の影響です。
当時は「飲まなきゃやっていられない」という思いが強く、お酒の悪影響はほとんど無視をしていました。
仕事のプレッシャーを小さくしてくれて、
「今日も美味しいお酒を楽しむために頑張るぞ」
というご褒美的な感覚がありました。
お酒に飲まれている状態です、プチアルコール依存症のようなものになっていたと、今ならわかります。

■普通じゃない飲み方にまで進行する

私の症状が一番ひどかった時期の話です。
毎朝、起きるのがしんどくて、それでも
「会社へ行かなくちゃ」
という気持ちがありました。
そんなとき、ウィスキーを瓶からそのまま一口飲むと、体を動かせるようになっていたのです。直接飲むウィスキーは、喉を熱くし、胃を刺激し、体を軽くしてくれました。
自分のやっていることが、普通じゃないということは自覚していました。
体は軽くなるし、活力が湧いてくるし、会社へ行くことができるし、やめる理由がなかったのです。
日に日に飲む量が増えていきました。一口が二口になり、グラス一杯になりました。匂いでバレてしまうのが怖くて、その後に大量の水を飲み、歯を磨き、対策をしていました。
このままでは、ダメだ。
けれども、会社は休めない。
という葛藤の毎日でした。

■長くは続かなかった飲酒生活

朝からの飲酒生活は、長くは続きませんでした。1ヶ月ほどでお酒の効き目が無くなりました。お酒を飲んでも体は重く、気分も沈み、動けなくなりました。
この時期は、「もうダメだ」という気持ちしかありませんでした。
ついに会社を休む決断をしました。
会社に休みの連絡をするのも電話では無理な状態でした。
効き目のなくなったお酒を飲み、やっとの思いでメールを送信しました。

■ここまでのお酒の危険性

体がおかしくなる

少量でもウィスキーというアルコール度数が高いものを毎日体の中に入れていたので、胸焼けや胃の痛みというものは、ありました。また、二日酔いとは違う頭痛もありました。
食欲も無くなり、体力が落ちていっていきます。集中力も続かなくなり、油断するとお昼に会社にいてもお酒を口に含みたくなってしまいます。

心が弱くなっていく

お酒を飲むことで、一時期的にストレスというかプレッシャーから、開放される感覚はありました。けれども、一瞬です。その後は、朝からお酒を飲んでいるという後ろめたさから、こそこそするようになり些細なことに敏感に反応するようになりました。
いつもビクビクしていて、心が疲れてしまい、些細なことにもイライラしていました。

やめられなくなる恐怖心

平日の朝からウィスキーを飲む。こんな行動は、非常識だということは自覚しているのです。けれども、やめられないのです。お酒をのまないと、普通でいられないと思い込んでしまっているからです。
体の調子が悪くなる、心も弱っていく、だからお酒を飲んで正常に戻す。お酒によって、こんな感覚に染まっていたのです。
一番効果的なのは、お酒をやめて体を休めることが正しい選択肢だったのに、お酒に頼って、、、依存するようになってしまったのです。
まともじゃないという自覚がある分、やめられないことに対して恐怖心はありました。

うつ病アルコール依存症の関係を解説のまとめ

うつ病の症状がある方は、お酒との付き合い方に気をつけてください。
お酒を飲むと以下のようなメリットがあると感じやすくなります。
不安が小さくなったり
元気になったり
気が大きくなったり
眠れるようになったり
楽しく感じられたり
けれども、これらの効果は、まやかしです。お酒の酔いから覚めると元通りのつらい現実に戻ってしまいます。特に、睡眠はお酒によって眠りが浅く、睡眠負債の元凶にもなっています。
お酒が症状を軽くしてくれるのは、わかります。私も経験しています。けれども、そこに頼ってしまうと依存症になってしまうのも現実です。
依存症になってしまうと、体を壊します。お酒が体にとって負担の大きい飲み物であることは、現実です。特に肝臓と脳に悪影響を及ぼし、日常生活を破綻させてしまいます。
まずは、お酒との適度な距離を保ってください。
毎日は飲まないでください。
毎日飲むことをやめられない方は、専門の機関などに相談してください。

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