久山 薫/うつ病からの回復

【私にもできた】うつ病 克服の記録

自分を責めるのはもう終わり!没頭できる何かを見つける大切さ

うつ病と診断されたとき、私は複雑な気分になりました。
・私がうつ病に??
・これで会社を休める
・これから、どうなるんだろう???
といった気持ちが入り混じっていました。
休んでいても、幻聴が聞こえてきたり、気が休まらない時間も過ごしていました。
そんな私が、日常生活が問題なく過ごせるようになるまで回復できたのは、うつ病を受け入れたからです。私の体験を踏まえつつ、うつ病との向き合い方を紹介します。

 

うつ病を受け入れられなかった時期

うつ病と言われて、ちょっとしたパニック状態でした。
「なんで自分だけがダメなんだろう。」
「他の人は平気で働いているのに。」
「会社やお客さんに迷惑をかけてしまう自分はなんてダメなやつなんだろう。」
こんなことばかり考えていました。
薬を飲んでいても、動悸やめまいなどの症状は楽になっても、気持ちの面が上がることはなかったです。
気持ちが下がっているので、睡眠障害もありました。睡眠の途中で目が覚めることが多々あり、眠れない時間のほうが長かったです。仕事を休んでいなかったら、フラフラな状態でまともに働くことはできなかったでしょう。

■主治医の何気ない一言で気持ちが楽になった

通院して何回目かは覚えていませんが、症状は楽になっても、気持ちと睡眠障害が残っていたのを主治医に話しました。
主治医さんも一緒に悩んでくれています。それが、なんとなく申し訳なくなってしまっていました。
そんなとき、主治医さんが
「まっ、焦らずに良くしていきましょう。薬は効いているみたいなので、安心しました。うつ病ってそういう病気なので、ゆっくり様子をみていきましょう」
私の中で「うつ病ってそういう病気なので」が印象的に聞こえ、深く心に響きました。
うつ病という病気のせいで、眠れなかったり、気分が落ち込んでいたり、自分だけが悪いことをしているように感じてしまうんだ。
風邪を引いたら、鼻水や喉が痛くなって熱が出るのと同じように、今の悪い部分はうつ病だからなんだ。
こんな感覚になれたのです。ゆっくりですが、少しずつ気持ちが楽になっていきました。

■全てをうつ病のせいにした結果

主治医さんの言葉で、ようやくうつ病を受け入れられるようになりました。
自分はうつ病であり、今の悪い症状と考えは、全てうつ病のせいなんだ。と考えるようにしたのです。
夜中に目が覚めたら、これはうつ病のせいで起きてしまったんだ。気にせずに眠れないなら、起きてればいいや。
会社に対して申し訳ない気持ちなったら、これもうつ病のせいなんだ。まずは、ゆっくり休むことを優先しよう。自分は病気なんだから。
気分が上がってこないことを気にし始めたら、気にすることはうつ病のせいなんだ、気分が落ち込むことだってあるさ。
こんな感じで、悪いことを全部うつ病のせいにするようになり、自分を責めることをしなくなっていきました。

■薬も効き始め、ゲームを始められるようになる

うつ病を受け入れてからは、薬の効きも良くなっていきました。
主治医さんの問診時も軽い会話をできるようになりました。
そんな中「遊びとかをしていますか?なんでもいいので、お酒以外の遊びをしてください」と主治医さんに言われ、ハッとしました。今まで無趣味で過ごしていたのを思い出しました。
正直、遊びと言っても、一緒に遊んでくれる友人はいません。大人になってから、お酒を飲んで会話する、歌う、はしゃぐ。これ以外に遊びというか楽しみが無いことに気づきました。
そこで、やってみたいことをリストアップしました。リストアップの中で、一番ワクワクしたのが「ドラゴンクエスト 10」をプレイすることでした。YouTube で宣伝動画を見て、テーマソングを聞いた瞬間からテンションも上がり、やりたくてウズウズしていました。
気持ちが昂ったので、勢いそのまま、ダウンロードして、パソコンでプレイを始めました。
久しぶりにゲームに熱中しました。食事、睡眠、お風呂以外の時間は、全て「ドラゴンクエスト 10」に時間を費やしました。睡眠の途中で覚醒しても、気にせずにプレイをしていました。むしろ、ラッキーこれでドラクエがプレイできる!!なんて考えられるようになったのです。
この頃になると小さなことは気にしなくなり、仕事のこともほとんど忘れていました。

■ゲームに没入していたら、日常生活が規則正しくなる

ゲームも体力?を消費するみたいですね。長時間プレイしていると、疲れてしまいます。そこで、私の中でルールを決めることにしました。
ルールは 1つです。昼寝はしない。これだけです。すると、不思議なもので、23時には眠れるようになり、途中で起きることもなくなりました。たまに、4時とかに早朝覚醒はするものの、そんな時は「ラッキー、いつもよりも早く長くプレイできる」なんて考えていました。朝起きるのも、だんだんと 6時に安定してきて、規則正しい生活リズムになってきました。
気持ち的にも暗いことを考えることがなくなり、頭の中は「ドラゴンクエスト 10」の世界観でいっぱいになり、楽しい日々を過ごせるようになりました。

うつ病には熱中できるなにかを!!

私の場合は、熱中できるなにかは「ドラゴンクエスト 10」でした。みなさんの場合は、なんでしょうか?
「そんなのないよ~」という声が聞こえてきましたが、そんなあなたにもあるはずです。「ワンピース」を一気読みする。「JOJO」を一気読みする。アニメを一気見する。なんでもいいんです。本当になんでもいいんです。没入できる何かは必ずあると思います。
うつ病は、全てのことが自分のせいだと考えてしまう病気です。悪いことを考え始めたら「これはうつ病がさせている考えなんだ」と切り替えてください。
それが、できたら没入できるなにかに、時間をいっぱい使ってください。そして、昼寝をしないことで夜に眠れるようになります。日常生活が整います。
私の経験談が、あなたの気持ちを楽にすることができたら幸いです。